今日はハリウッド映画「8:15(エイト・フィティーン)」の脚本のレビューをしています。
とてもいいものが上がってきているのですが、日本人でないとわからない文化的な事柄や、細かい事実をインプットするのが私の役割です。今週ハリウッドでプロデューサーとミーティングをしますが、二人とも早く次の段階(監督との交渉)に進みたくてうずうずしていますが、脚本が一番大事なので周到にディべロップしています。
Monthly Archives: 5月 2014
この週末で日本語版の「8時15分~ヒロシマで生き抜いて許す心」(講談社エディトリアル刊)の最終校正、カバーデザインのレビュー等をしました。本当に良い本になりそうです。協力者の皆様、ありがとうございます。
英語版は初稿の一行目をタイプした時から出版まで、数名のスタッフと出版社の担当の人以外は、自分で全て何もかもしなければいけませんでしたが、日本語版は本当に多くの人たちに助け、励まし、応援して、引っ張っていただいています。
6月末の出版記念イベントでは、一人ひとりの方たちへの感謝の気持ちが伝わるとうれしいです。
美甘章子主宰 NPO San Diego-WISH サイトへはこちらから
やっと家にたどりつき、避難命令は解除されたので、とりあえず持ち出してもらったものや身の回りを片付けました。遠くへの出張が重なりかなり疲れているので、まずは身近な環境の平静さと正常さを取り戻すことが一番です。ただし、じっと同じ場所で同じ事を繰り返しているよりも、実際にいろいろな所に行ったり経験したりしているほうが、患者さんとの対話も新鮮な見地からよいエネルギーを持って面することができます。セラピストは自分を常に多角的に見つめると同時に、何らかの形で学び続けていないとだめなのです。
仕事は順調でしたが、山火事はどんどん広がって大変なことになっているので、15日朝の飛行機を14日の夕方に急遽変更し、クライエントがセットアップしてくれていたタイムズスクエアーのホテルや、ニューヨーク唯一の回転ルーフトップ・レストランでのビジネスディナーを全てキャンセルして、急いでラグァディア空港へ向かいました。シカゴ行きに搭乗したものの、機会の故障でキャンセル。もうどこにも経由できる飛行機がありません。仕方なく、航空会社指定のホテルへ。私は贅沢でなくてよいので、汚くなくてうるさくなければ少々のホテルは我慢できるのですが、このホテルはすごい!なんと壁紙がはがれまくり、ベッドのカバーにタバコで燃えた穴のある本物の屋根裏部屋に入れられました。においに余り敏感でない私でも鼻をつまんでしまう部屋です。シティー(マンハッタン)の眺めがあるというので窓のカーテンをあけてびっくり、隣は巨大な墓場です。冷~~!疲れ果ててゆっくり休みたいのに。。こんなことなら、タイムズスクエアーのホテルのふわふわ枕と布団でゆっくり眠ってから、最初の予定通りに空港に行っていた方がずっと良かった。でも誰にも予想できないことが重なっているので仕方ありません。自分でお金を払って、タクシーを呼んで遠くてもマンハッタンのまともなホテルに行き、朝又帰ってくるという選択肢もありますが、もう夜中なのでその気力やエネルギーはありません。どうしようもないことに腹を立てて、数時間しか残っていない休息の時間を無駄にするか、瞑想して心を落ち着け少しでも深い眠りを得られるようにするかは、私自身の選択です。
国際企業重役のコーチングのカスタムプログラムのためNYに戻ってきました。タイムズスクエアーの近くのホテルで缶詰です。
今日はグループコーチングです。フランスに住むフランス人、上海に住むアメリカ人、NYに住むフランス人、オランダに住むブラジル人、ドイツに住むアメリカ人の5人の重役達のアセスメント結果をオープンにレビューしながら、それぞれのリーダーシップにおいて得意不得意を互いにフィードバックを与えながら話合います。このグループは全く違う部門の人たちですが(その方が遠慮せずに話せるのでよいのです)、昨年9月からリーダーシップを磨くための研修を受け、電話カンファレンスでコーチングも受けてきているので、今回はコーチがあれこれ言わなくても自発的に積極的なディスカッションが進みます。
空港に着陸したとたんに、家族から電話があり、サンディエゴの自宅周辺が山火事で大変なことになっており、避難命令が出たと言われました。サンディエゴで遭遇する4回目の近辺の大きな山火事です。2007年にも避難命令が出て、フットボールのスタジアムで数日過ごしたことがあります。
砂漠が海辺にせりでている地中海式気候の素晴らしいところですが、旱魃が続くと山火事の危険が急上昇します。異常気象で気温も高く、今日の湿度は何と7%です。フェーン現象のような、「サンタ・アナ」と呼ばれる熱風が強く吹き、一旦火が出るとものすごい勢いで枯れ草を燃やして広がっていきます。
NYまで来てしまっているのですぐに飛んで帰ることもできず、とりあえず昔の写真など焼けてしまったら代替できないものだけ家から出してもらいました。原爆直後の猛火の事を思いました。でも、どうすることもできないことでオタオタしても、ベストな解決策を思いつくクリエイティビティが減るだけです。世界各地からこの日のために集まっている重役のコーチングの仕事をキャンセルするには、キャンセルして得られるものがよほど多くないと意味がありません。生き物の命とか。すぐ帰れる飛行機はないので、キャンセルする意味無しと判断し、予定通りに仕事をします。
今日は母の日。
子供たちが花をくれ、久々に何食も続けて料理「させていただきました。」誰かのために何かをしてあげることができて、それを喜んでもらえると言うのは本当に幸せなことです。「一生懸命してあげても、感謝してもらえない。」「感謝されようと思ってする方が悪い。」「大きなお世話。」などと家族や近しい関係の中で思いやりのつもりがもつれてしまうことは良くあります。そんなもつれがどんどん絡まって、解けなくなってしまっている人たちもたくさんいます。「可愛さあまって憎さ百倍」といいますが、もし、あなたが何かに傷ついて根に持っていることがあったなら、許しのこころが持てたらいずれは必ず楽になるはずです。今は想像もつかなかったとしても。
サンディエゴの日本語コミュニティー誌2誌に載る今月号のコラムは、「強迫神経症」についてと、人間関係のストレス対処のための「ストーリーの書き換え」に関してです。嫌なことがある時に、恨みつらみで自分が作り上げたストーリーにしがみつくのではなく、共感や許すこころを持ってストーリーの書き換えをすることによって、人間関係を改善したり、自分自身気分が良くなったりすることについて書いています。お楽しみに。
フランスのフォーラムの好評なフィードバックがまだ続いて入ってきています。家族や上司の分まで本を買ってくれた参加者がいましたが、「お母さんがあの本を手にとって、読み出したら置けなくなっている。」ということでした。
日本の時差ぼけのままでパリとニューヨークに行ったので、脳は何のタイムゾーンで、どんな気候帯で、どこにいるのか分からなくなってしまっています。両方ともとても有意義なイベントだったので、行って本当によかったのですが、第二の故郷、サンディエゴはほっとします。
アメリカ精神医学会では、PTSDの治療、ADHDの治療、マイナーな脳損傷の治療などいろいろ最新の精神科治療についての講演をききましたが、最も印象に残ったのは、ヨガや瞑想などでこころを落ち着けることにより、精神状態がよくなるということの脳神経科学リサーチの裏づけでした。しかも、ただ瞑想をするのでなく、「思いやりのこころ」「他の人の気持ちを気配るこころ」や「許すこころ」の瞑想やリラクセーションが実際に免疫ホルモンを活性化すると言う発表が含まれていました。
ストレスをかける実験では、体内の働きを抑制したり悪化させるホルモンや物質が増えていることが示されていました。しかも、ストレス状態が終わっても体内のストレス物質はすぐにはレベルが下がりません。ストレスが体に悪いのは誰でも知っていることですが、脳神経学的に、そして生理的にはっきりと指標が出ているので、「ストレス発散、ストレス軽減、思いやりのこころ、許しのこころ、皆さん見直してみましょう!」と声を大にして言いたいです。