2015-8-15

Posted by wpmaster on 9月 07, 2015
Dr.Mikamoブログ

「ゴールデン・ルール」平和クルーズ

1958年に真最中だった空中核実験を阻止する人間の壁となるために、4人のアメリカ人平和主義者の乗組員を乗せてビキニ諸島周辺を目指してカリフォルニアを出航した9メートルの小さな帆船「ゴールデン・ルール」(「自分がされたくないことは他人にしないようにしようという普遍の黄金律」)はハワイ沖で海上保安隊に逮捕され乗組員は投獄されてしまいました。この事件が世界で核実験反対運動に火をつけ、1963年にモスクワで調印された「大気圏内、宇宙空間および水中における核兵器実験を禁止する条約」につながりました。

その後、行方不明になっていた「ゴールデン・ルール」は嵐で沈没し大破したまま野ざらしになっているのが北カリフォルニアのスクラップ・ヤードで発見されました。2010年から5年間をかけて「平和を願う退役軍人の会」(VFP)のボランティア達が手作りで復活させたのです。

蘇った「ゴールデン・ルール」今年7月後半に北カリフォルニアを出航し、VFPの総集会が行われるサンディエゴに広島原爆70周年記念日の前に入港しました。

1958年当時28歳で、オリジナルの乗組員最後の生存者オリオン・シャーウッド氏(現在85歳)と「8時15分」の著者美甘章子はVFP総集会開催中毎日対談し、8月15日の終戦記念日に現在の乗組員4名と被爆者河村幾之助氏とVFP会長のバリー・レイドンドーフ氏、そしてアフガン戦争で両足を膝上から失うも18ヵ月後に義足で世界7最高峰の一つキリマンジャロ登頂に成功した平和唱道家のマーク・ザンボン氏を伴って平和クルーズを行うことになりました。

アメリカでは終戦調印式が行われた9月2日が終戦記念日とされており、イギリスと同様に8月15日はVJ Day (Victory over Japan Day, 対日勝利の日)とされ祝い事も行われます。実際に、平和クルーズが行われたサンディエゴ湾内に常設された戦艦USSミッドウェー博物館ではVJ Dayを祝う大掛かりなパーティと花火の打ち上げが同時に行われていました。

年代や体験は違っても平和を願う思いは一つの私達は、ゴールデン・ルール船長の指導でそれぞれ舵をとらせていただき、美しいサンディエゴ湾上をゆっくりと二時間ほどクルーズしました。

今後10年間、「ゴールデン・ルール」は大量殺戮兵器(Weapon of Mass Destruction)ではなく大量教育ツール(Weapon of Mass Education)として各地を回って平和教育や西海岸沖の放射能値計測リサーチなどの活動を続けていくそうです。1958年に果たせなかったマーシャル諸島到達も、今度は核実験阻止目的ではなく平和唱道目的で目指しているとのことで、是非日本にも寄りたいのだそうです。

ゴールデン・ルールの活動に賛同される方は是非応援してください。

http://www.vfpgoldenruleproject.org(ゴールデン・ルール・プロジェクトHP, 英語)

With Orion Sherwood 8-6-15

【オリオン・シャーウッド氏と】

船外観

【ゴールデン・ルール外観】

章子とみなさん船上

【河村氏とVFP会長のレイドンドーフ氏(後列右)、平和唱道家のザンボン氏(後列左)】

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